2014年3月20日木曜日

儲かる投資家になるためには、損切りができれば一人前と聴きますが

昔の相場師の本を読むと相場で儲けるためには何が必要か、という問いに対し、複数の大相場師が損切りの重要性を説いています。

確かに相場で利益を出すには、損は最小に止め、利益を最大化しないといけません。そのためには自分の想定条件が崩れた場合にはすみやかな撤退が必要ですし、その際に何がしかのダメージを受けることは避けがたい、むしろ相場で勝つための必要経費だと考えるべきだと言われています。

とはいえ、損切りは正直いって難しいと思います。理由の1つ目は自分の負けや誤りを認めるのは難しいということ、もう1つ目は実際に大切な自分の資産が減るわけですから、直接的な損失に耐えるだけの精神力が必要だからです。どちらにしろ、人間は損をするのが嫌いですから、この感情と戦わなくてはなりません。

自分も以前は経験しましたが、急激な逆方向への変動に遭っても(つまり買っているときの暴落や売っているときの急な暴騰です)、(これは一時的な下げですぐ戻るのではないか・・・)と勝手に期待し、結局もうひたすら想定と逆に相場が動き、最後、資金が飛んでしまうまで頑張ってしまうパターン。結局逆方向への動きに対応するためには、資金に十分余裕を持たせるだけでなく、一定のところで撤退する基準が必要だということです。

損切りについては、二つの考え方で自分のトレードに取り入れています。1つ目は古くからの相場技法で言われている「逆行10%」という考え方です。自分が入れた方向と逆に10%動いたら強制的に切るということです。たとえば、300円で入れた買い玉が270円を割ったら処分するということです。

何度かナンピンしていくと、多くのネット証券の画面では全部の玉の平均値が表示されるので分からなくなりますが、何月何日にどの株をいくらで買った(または売った)というのは、毎回記録に付けておくべきなので、その記録を元に以下のように損切りしていきます。

たとえば300円の株を10円刻みで270円程度まで下がる想定でナンピン買い下がりで追い掛ける場合、以下のような作戦になります。

◆1枚目 300円で買い、平均300円
◆2枚目 290円で買い、平均295円
◆3枚め 280円で買い、平均290円

この辺で下げ止まってくれて、310円くらいまで戻せば、(310-290)x1,000x3= 60,000円の利益になるのですが、ここから先は厳しいです。

◆4枚め 270円で買い、ただし最初の玉を損切りする。平均290円でもっていたので (270 - 290) x 1,000 = マイナス20,000円
 全体の平均は (290+280+270) / 3 = 280円
◆5枚め 260円で買い、ただし2番めの玉を損切りする。平均280円でもっていたので (260 - 280) x 1,000 = マイナス20,000円(累計40,000円)
 全体の平均は (280+270+260) / 3 = 270円

これが284円に戻ってくれば (284-270) x 1,000 x 3 = 42,000 で損失が帳消しになり、そこを超えると利益が出てきます(手数料は別途かかるので注意してください)。

さらに平均値を優位にするために、値段が一定レベルより下がったときに1単位ではなく、2単位とか3単位入れるという方法もあります。多少資金を多めに確保しておく必要がありますが。。。


もう1つのアプローチとしては、財務状況がよく、安定した商品などをもっていて倒産リスクが低そうな会社であり、なおかつ株価が200円以下(1,000単位として、購入に必要な資金は10万~20万円くらいを想定)であれば、損切りしないであえてナンピンして平均値を落とすポジション操作だけで持ちきっていく、という手法もあります。もし200万円資金があれば、株価が100~300円くらいの銘柄を最大10単位(10,000株)まで10回に分けて買うというやり方もあります。

ただし通常の個人投資家は、買いを中心にして、事前に設定した適切なレベルで損切りを実行するのがまずはよいかと思います。


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