2014年2月26日水曜日

株式サヤ取り ~もう1つの安全投資

今日は(もう昨日か)東電と関電のサヤ取りで10万ちょっと儲かりました。サヤ取りというのは、これもまた伝統的な技法で同じ業界の首位と2位とか、似たような動きをすると想定される2つ以上(名人になると3つや4つの組み合わせでやるようですが、私レベルではちょっと理解できません)の銘柄を片方は買い、片方は売り、その差が近い動きをしつつも、微妙にズレていく性質を利用して利益を出そうとするものです。

安全投資の必須条件とする重厚長大企業の株式というと選択肢は限られますが、上記の東電と関電、または中部電力と関電、ちょっと原発絡みで電力業界は怖ければ、東京ガスと大阪ガス、または似たような規模の鉄道会社、あるいはキリンビールとアサヒビール、三菱商事と三井物産とかの組み合わせが考えられます。わりとインフラ系とかコモディティが多そうです。

このやり方を具体的に説明します。たとえば、同じ業界で規模も近い首位の会社Aと2位の会社Bの株をそれぞれ、以下のように保有したとします。

A: 800円 売り(下がると利益)
B: 500円 買い(上がると利益)


このときAとBの差が300円ありますが、もし急に相場が弱気になって、Aが200円、Bが100円下落したらどうなるでしょうか?(それぞれ似てるけど、別個の動きをするので、ある種の揺らぎやバラつきが出るという前提です)。

A: 800円 → 600円: 売りなので200円の利益
B: 500円 → 400円: 買いなので100円の損失

答えは、手数料を考慮しませんが、200円プラスで100円マイナスなので、差し引き100円の利益です。普通、重厚長大企業の株は1,000株単位なので、100×1,000で10万円の利益ということになります。このとき2つの銘柄の差、つまりサヤは300円から200円に縮小しています。

だったら最初からAだけ売っておけばいいではないか、と思うかもしれませんが、もし単体でAをもっていて、強気相場になったらどうなるでしょうか? 売りポジションは値段が上がると損するので、800円が900円になると10万円の損、1,000円になると、何と20万円の損失になります。

ところが、もし上記のポジションで上昇したらどうなるでしょうか? まずはA、Bともに100円上がるとこうなります。

A: 800円 → 900円: 売りなので100円の損失
B: 500円 → 600円: 買いなので100円の利益

ということで、差し引きゼロです。

これがそのうち揺らぎが出てきて、というか、そもそも同じ業界で規模も近いとはいえ、A株とB株が完全に同じ動きをする義理も理由もないですから(ある会社で事故や不祥事があると、連想で同じ業界の近い会社の株まで下がることはありますが)、たとえばAはそこで上げ止まって、Bのみ、もう80円動いたら、

A: 800円 → 900円: 売りなので100円の損失
B: 500円 → 680円: 買いなので180円の利益

利益が180円、損失が100円で、差し引き80円、つまり8万円の利益になりました。このように買い持ちと売り持ちを組み合わせることで、両建てでリスクを緩和しよう、という発想です。

ただし闇雲に仕掛けていいわけではありません。これは、と当たりを付けた組み合わせについて、過去2年くらいに遡って単体の動きとその差の動きを調べて、ある程度周期性があるとか、一定のレンジで動いていると思われるものを対象にします。

たとえば以下の図は東京ガスと大阪ガスの組み合わせですが、その差(サヤ)はわりと安定しています。赤字で表したdiffという線が両銘柄の価格差を示しています。

もう少し上下してくれた方が取れそうですが、何はともあれ、上は130~150円、下は80円くらいのレンジで動いていることが分かります。

そこで、たとえば80円になったら、上の東ガスを買って、下の大ガスを売ることで、サヤの拡大にともなう利益が得られます。
反対にサヤが130円を超えたら、上を売って下を買うことで、サヤの縮小にともな利益が得られます。

といっても、150円-80円でその差は大きくても70円、つまり7万円なので、多少枚数を増やして2千株ずつとか3千株ずつにするとか、少し応用が必要かもしれません。

また似た動きをするといっても、所詮は違う会社なので、たとえば事故や不祥事で片方の会社だけ急激に下がる場合なども、ポジションの方向によっては、サヤの縮小狙いで入れたのにさらに拡大する「股裂き」と呼ばれる状態になります。いずれにせよ、安全投資のためには、ここでも資金に余裕を持たせることが重要です。

たとえば上記の例であれば、もう50円、たとえばサヤの上限と思われていた150円からさらに50円行って200円になるとか、80円が半減するとかしたら、もう1組その状態でポジションを増やしてサヤ取りナンピンするか、あるいはその時点でポジションを損切りするのかは、ポジションを建てる前に出口戦略として、想定しておくべきでしょうか。

もともとサヤ取りは、商品先物市場とかで発達した技法です。同じ大豆なら大豆の来月のもの、再来月のもの、半年先のものと決済、つまり現物の引渡しの時限が決まっていますが、どうせ決済月になれば、どの豆も一定のクオリティのある大豆として取引されます。

そこで、近い将来の先物と遠い将来の先物の価格を常にしっかり見ておいて、少しでも通常の法則性をオーバーシュートする動きがあった場合、その異常な動きがいつものパターンに戻るところで利益を出そうという考え方です。たとえばいつもは先物の3月先と5月先の価格差は30円なのに、あるタイミングで10円に縮まったとすると、そこから30円にリバウンドするところを狙えます。

これはサヤ取りに限らず、じっくり待って無理はしないでポジションを作る、決済するときも焦らずに欲張らずに、暴落時の損切り以外ではじっくりと手仕舞うのが良さそうです。

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